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クラブライフ

 2020/09/09

「スペシャルトーク 」-菅野氏×水巻プロ×佐渡氏×筏氏-

素晴らしい鳴尾のパー3

[菅野]世界の名コースには、そのコースを引き締めるような素晴らしいパー3が必ずあります。
鳴尾はいずれのパー3も本当に素晴らしいですね。特に僕は15番パー3。ホールごと切り抜いて額縁に入れて家に飾っておきたいくらいです(笑)。

[水巻]あのホールは打ち上げてる割にはバンカーの形状がよく見える。それってすごく難しいですよね。バンカーの向こうにグリーンがあってそのバンカーの手前が谷になってるので。僕は特に12番パー3が好きですね。長くないショートってのがいいです。

菅野徳雄氏

[佐渡]あれは遠く見えますよね。確か手前のバンカーに入れたような・・・

[水巻]佐渡さんには手前でなく左のバンカーに入れて欲しかったですね。どれだけ深いか、みたいな(笑)。5番グリーンの左手前もそうなんですが、もうとにかく深い。

高麗グリーンがゴルファーを育てる

[菅野]僕は日本のゴルフ場は高麗じゃなきゃダメだとずっと言い続けてきたんだけど、鳴尾の特徴は高麗グリーンにある。

[水巻]高麗は日本の風土に合っていて、朝刈られた時から昼までの伸び方、夕方までの伸び方が早いんですよ。その時間に応じてやり方を変えないといけない。アプローチも順目と逆目で全然違う。そして高麗は、気持ちが強くないと打てないグリーン。強く打てば向こうにいっちゃうし、弱ければ曲がる。大事なのは「入ったか入らなかったか」ではなく、勇気を持って「やったかどうか」。高麗はそれを問うんです。日本選手が最後の最後で勝てないのはほとんどベントでしかやってないから。今はヨーロッパのゴルファーが強い。高麗もバミューダも何でもあってどのグリーンでもやらなきゃしょうがない。いい高麗がいいゴルファーを育てるんです。

[菅野]鳴尾の高麗は昔の高麗と違って圧倒的に早く仕上がってる。

[水巻]昔の高麗は音を立てて転がって、最後はシュルシュルって横に回ってましたからね(笑)。確かにかなり早くできてます。

[菅野]トーナメントで回られている他のゴルフ場と鳴尾のグリーンの大きさはどうですか?

[水巻]相当小さいですね。他は大体ここの1.5倍から2倍、大きいところだと3倍のところもありますね。グリーンが小さいから乗るとバーディチャンスなんですが人間欲張りだから左に切ってあると左を狙うんですよね(笑)。人間の弱いところを突いてくるグリーンです。

[菅野]最近のグリーンはポテトチップスとかいって、一つのグリーンに面が3つ以上もあったりする。鳴尾はどうでしょう?

[水巻]こんなに小さいのに乗っていいところとダメなところがしっかりある。たとえば12番ショートでも左手前3分の1くらいと右奥では全く違うグリーン。だからどこへ落とすかという技術が求められます。
鳴尾のグリーンは人間の感性をどんどん引き出してくれる。だからどんどんレベルか上がっていく。そこにメンバーの人がついてこれるか。もういやだ、こんなにいじめないでくれと(笑)。

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