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日本のゴルフクラブには“カントリークラブ”と称するクラブが多いようです。
しかし“カントリークラブ”とは本来、ゴルフに限らずテニス、ポロなど複数の設備を持つ“郊外型スポーツ施設”を指す名称であり、イギリスの伝統的なゴルフクラブは皆“ゴルフクラブ”と称しています。

鳴尾は1920年に“ゴルフ倶楽部”として設立して以来、この名称とともに、イギリスで発祥したゴルフクラブの原点というべき理念を守り続けてきました。
それは、「真のゴルフ好きだけが集い、ゴルフを通じて親睦を深める場である」ということです。

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日曜日にプレイできるのは社員(メンバー)に限られます。加えて事前のエントリーはできません。
倶楽部に“来た順”に組になってコースを回ります。したがって回を重ねれば自然と顔見知りが増え、親しくなる人も増えてくる。さらに「大正会」「昭和会」をはじめとするクラブ内のプライベート会の一員になれば、尚のこと親睦の輪が広がり、かつ深まります。
見方を変えれば、ゴルフを通じて未知の友人に出会う意志を持たず、いつも同窓や同業のメンバーとだけ回りたいという人には、鳴尾は不向きです。

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休日に数多くのビジターを迎えたり、オープンコンペを開催したりすることに積極的なコースは少なくありません。しかし、鳴尾の社員は、オープンな賑わいよりも仲間との落ち着いた時間に価値を見ています。
一人でぶらっとやってきても、そこには誰か親しい人がいて、楽しい一日をすごすことができる。そんなクラブライフを満喫しているのです。

鳴尾に法人会員という制度はありません。その人の考えや個性を知ることなく、ある法人に所属しているからというだけの理由で仲間に迎えることを、私たちは是としないからです。

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社員に、仕事のキャリアや実績を声高に語る者はいません。また、興味本位で尋ねる者もいません。ただ純粋にゴルフを楽しみ、互いを友として認め合う、そんな仲間だけが集まっています。
リミテッドと言われれば、その通りです。でもクラブとは本来リミテッドなものです。同じ価値観を持つ者たちだけで運営されてきたからこそ、クラブの良き伝統が受け継がれてきたのだと私たちは考えています。

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昭和初期、クレーン3兄弟とアリソンが描いたコースは、日本には比類のない戦略性と芸術性を有しています。回れば次の一打に悩む場面に何度も直面するでしょう。そして、2010年秋のシニアオープンで優勝した倉本昌弘プロをはじめ多くのプロが賛辞を寄せる高麗のグリーン。これもまた、鳴尾が受け継いできた貴重な魅力です。

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コースの設計も芝もオリジナリティに溢れ、ひとことで言えば難しい。
しかし、上手い人しか楽しめないかというと決してそうではありません。さまざまな技量の人が、自分の考えと工夫で各ホールを攻めていくというゴルフ本来の楽しさがこのコースにはある。ゆえに鳴尾はいつの時代にも、ゴルフを愛してやまぬ者たちにとってかけがえのない倶楽部であり続けたのです。

鳴尾に関心をお持ちの方はご連絡ください。
ご案内する機会を設けます。

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「古き良きゴルフ」を、私たちの世代が受け継いでいきたい。

いつ行っても親しい方がいるという安心感。いつ回っても難しい局面に出くわすコース設計の妙。その二つが私にとっての鳴尾の魅力です。
私にとっては、ほとんどの社員(メンバー)の方が年長ですが、先輩風を吹かせる方はいませんし、若輩の新顔でも受け入れてくださる気風を感じます。もちろん誰でもすぐにというわけにはいきません。当然のことながら、本当にゴルフが好きであり、倶楽部の伝統に見合った立ち居振る舞いができることが必要です。加えて大切なのは、自ら積極的に倶楽部に溶けこもうという姿勢でしょう。

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少なくとも月に2回来ること。クラブ内のいくつかのプライベート会に所属すること。これらを実践すれば、徐々に顔見知りが増え、鳴尾の一員になった実感がわいてくると思います。
私は大学時代からゴルフを始めてから20数年、あちこちのコースを回りましたが、鳴尾は間違いなく超一流だと思います。毎週のように回っているのに、毎回手こずる場面に出くわします。特に4つのショートホールはどれもが難しいですね。

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では難しいから嫌になるかというと決してそんなことはありません。競技会やお付き合いで他のコースを回ったあとに鳴尾に来ると、家に帰ってきたように落ち着きます。そうした落ち着きや安心感を与えてくれるのは、やはりメンバーシップクラブとしての長い伝統があるからでしょう。
その伝統ゆえに関西では名門に位置付けられていることは、私もときどき意識します。
そこそこ技量を上げてローハンデになりましたので、関西ゴルフ連盟主催の競技会などに参加させていただく機会があります。そこで他のクラブの方とご挨拶を交わすと「ほお、まだお若いようですが、鳴尾の方ですか」と、小さな驚きとともに一目置いて頂いている感じはします。だからと言って自分が偉いとかステイタスが高いとか全く思いませんが、「鳴尾の名前に恥ずかしくない振る舞いをしよう」と気を引き締めています。

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社員はみなゴルフを愛する人ばかりですが、「ゴルフの技術を突き詰めたい」「とにかく良いスコアを出したい」という人には、鳴尾はあまり向いていないかもしれません。もちろん上達を目指す方はたくさんいますが、例えばハンデ5の方と20の方が同じ組で回って一緒に楽しみましょう、というのが鳴尾の気風なんです。若輩の私が言うことではないかもしれませんが「古き良きゴルフ」を継承しているように感じています。そういうクラブが少なくなったと聞きますので、なおのこと鳴尾は貴重な存在なのでしょう。私たちの世代がその伝統を受け継いでいかないといけない―入社して5年が過ぎ、その思いを徐々に強くしています。

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人生の大先輩に、仲間として迎えていただける喜び。

誰かと約束しなくても日曜日に来ればどなたか知っている方がいて、一緒に回らせて頂いて一日楽しくすごせる―それが鳴尾の一番の魅力だと思います。
でも正直に言うと30半ば過ぎに入社するまでは、クラブがどこにあるのかさえ知りませんでした。入社してからも、知り合いが殆どいないので、どうやってみなさんの中に入っていけばいいか分からず、1年くらい足が遠のいていました。

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ありがたいことに、ある方からわざわざお電話でのお誘いがあり、そのとき一緒に回った方から「私と同じプライベート会に入らないか」と誘って頂いて、ようやく鳴尾の一員としてクラブライフを楽しめるようになりました。

コースは難しいです。私のようにハンデ10いくつの者が理事長杯やキャプテン杯に出るときは、本来のハンデよりさらに下げて考えておかないといけません。例えば、本来5番で届くところを8番くらいで刻んでおくとかですね。そうやった方が意外にスコアは良い。逆に言うと思いがけないラッキーというのはありません。失敗したら必ずスコアに表れるという厳しさを回るたびに実感します。

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昨年、シニアオープンが開催され、私も運営スタッフの一人として近くでプレイを見ることができたのは、うれしい経験でした。優勝された倉本さんをはじめ多くの選手が、私が学生のころレギュラーツアーのトップ中のトップで憧れていた存在ですから。
ただ、雨のせいもあったでしょうが、プロでも手こずるほど我々のコースは難しいのだと改めて思いましたね。
伝統のあるクラブですから当然守るべきルールがあり、マナーを厳しく指摘なさる方もいらっしゃいます。でもそれは相手のため、倶楽部のためを思って仰っているわけですから、きちんと受け止めなければなりません。社員のほとんどが、私にとって人生の先輩であり、鳴尾にいなければ一生お会いできないような方もいっぱいいらっしゃる。その仲間に入れて頂けるのは、本当に有り難く、得難い経験をさせて頂いていると思います。

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90歳を過ぎて回っていた祖父から聞いた「厳しさ」

私にとって鳴尾は長く憧れの存在でした。いわゆる「ゴルフ一家」に生まれ育ったので、よく名前は耳にしていましたから。ただ、学生時代に少しやったものの、卒業してからは、全然コースを回っていなかった時期もあり、正式のメンバーになったコースは鳴尾が初めてです。
ですからやはり敷居は高かったですね。50歳だった入社の年齢制限が30歳に下がって間もない頃でしたから、同じ世代の人間はほとんどいません。でも、そもそも入社しようと思ったきっかけは、ゴルフを楽しむことと人生の先輩に出会うことでしたから、意を決して入社して日曜日に行ったら、何人かの方から声を掛けていただきました。

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実は祖父が、クラブではそこそこ名を知られていたそうです。95歳までコースを回っていましたから。それも90歳以上のお仲間と一緒にです。そんなクラブはちょっと珍しいのではないでしょうか。
「あの武田さんのお孫さんですか?」と先輩方から話しかけていただき、ありがたかったです。
その祖父からは鳴尾のことを「厳しいよ」と聞かされていました。おそらく2つの意味があるのだと理解しています。良いスコアを出すには厳しいコースだということと、ルールやマナーを厳格に守らないといけない、ということです。

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社員のみなさんは、やはりゴルフのルールには厳しい。私はゴルフから離れていた時期があるせいか、ちょっといい加減に思っていたところがあったので、見直すいい機会になりました。また、クラブ独自のルール、マナーには正直、最初は戸惑うものもありました。例えば腰の後ろにつける名札。私はちょっと抵抗があったので前につけていたら、とある方から「前からじろじろ見るのではなく、後ろからさりげなく見るためのルールだ」と諭されました。
正社員になって実質まだ1年ちょっとですから、社員として憶えないといけないことがまだまだあると思いますが、この倶楽部で過ごす時間をできるだけ増やし、終生の友人を見つけたいと願っています。

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