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クラブライフ

 2020/09/09

「スペシャルトーク 」-菅野氏×水巻プロ×佐渡氏×筏氏-

どうしてゴルフに「はまる」のか

[菅野]佐渡さんがゴルフをはじめたきっかけは?

[佐渡]指揮者としてはじめて仕事を得たのがフランスのボルドーでした。イギリス人とフランス人の友人にゴルフフリークがいて、彼らにすすめられたんです。

[水巻]じゃあ海外でゴルフをはじめたんですね。

[佐渡]そうなんです。実際にラウンドするのは1993年なんですが、もうそこから相当はまって・・・ヨーロッパは日が長いので1日2.5ラウンドを1週間続けたことがあります(笑)。

[菅野]どうしてそんなにはまったんですか?

[佐渡]どうでしょう・・・うまくならないからですかね(笑)。一つは止まっているボールを打つことにあるからでしょうか。よいショットも悪いショットもすべて自分に責任があるというか。そして自然の中にいるということ。風が吹いても雨が降っても自分がそこにいる。そしてやはり仲間でしょうね。
僕がフランスにいた頃(現在はベルリンに拠点)のメンバーコースがパリのサンノンというゴルフクラブ。ここに入会するのはすごく難しくてもう皆さん何年も待ってる。僕が指揮者をしているのを知っていて強力な推薦があったのですが、理事長やキャプテン、村の文化局担当者なんかがそろって入会審査するんです。もちろん全てフランス語で答えないといけない。
緊張の中、一発目の質問が・・・「指揮とゴルフ、どちらが難しいか」というものでした。ジョークをいうつもりはなかったんですが「指揮は指揮棒を忘れてもできるが、ゴルフはクラブを忘れるとできない」と答えたらそれがもうドッと受けて(笑)。僕は入会することになるんです。

[菅野]それは佐渡さんらしいエピソードですね。

音楽の感性、ゴルフの感性

[菅野]さきほど感性という話が水巻プロから出ましたが、音楽こそ感性という感じがします。ゴルフとの共通点はありますか?

[佐渡]時間をかけてじっくり対峙してゆくという点ではゴルフとシンフォニーは似ています。コースの中に色々な風景があるように、音楽にも穏やかで雄大なところや狭いところがある。音楽を作ってゆく時には流れとかスピード感というものがあってそこも共通している。そして、同じ空間、時間の中をさまざまな人たちと過ごすことで人生を共有しているような感覚になるところもそうですね。

[水巻]なるほど。逆に異なる部分は?

[佐渡]数字に表れることでしょうね。演奏会はなかなか点数をつけることができないけれど、ゴルフはそれがはっきりする。また距離や打数など考えてプレーする数字に関係するスポーツと言えるかもしれないですね。
ただ、音楽は数字に表れないといいましたが、実は音楽にも「黄金比」みたいなものがあるんです。目に見えないけれど絶対的にうまくいくテンポ数が実はあってそれを見つけてゆくのが音楽なのかもしれない。
僕は母が音楽の先生で父が数学の先生。それがうまく僕の中で混ざっています(笑)

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